2024年、ステーキ店の倒産が過去最多を記録し、外食業界に激震が走っています。
帝国データバンクによると、輸入牛肉の価格高騰や円安が主な原因で、ステーキ店の経営は厳しさを増しています。
一方で、X上では「自宅でステーキを焼けば節約になる」との声が上がり、自宅ステーキが注目を集めているようです。
この記事では、ステーキ店倒産の背景と、自宅でスーパーの安い牛肉を使って高級店の味を再現する方法を詳しくご紹介します。
- 2024年のステーキ店倒産は13件で過去最多。輸入牛肉の価格が5年で24%上昇、円安や野菜価格高騰も影響。
- Xでは自宅ステーキの節約効果や調理の簡単さが話題に。消費者節約志向が背景。
- スーパーの安い牛肉で高級店の味を再現するには、肉選び、下ごしらえ、焼き方の工夫が重要。
- マヨネーズを使った柔らかくする方法や、フライパンでの焼き方レシピを紹介。
自宅ステーキがブーム?倒産ラッシュの背景と消費者動向
2024年、ステーキ店の倒産件数は13件に達し、過去最多を更新しました。
帝国データバンクによると、輸入牛肉の価格は2024年平均で100gあたり366円(店頭価格)と、2019年比で24%上昇。
米国産牛肉は干ばつによる飼料価格高騰、円安による輸入コスト増が重なり、特に大きな打撃となっています。
さらに、サラダや付け合わせの野菜(ブロッコリーは2割、じゃがいもは4割値上がり)もコスト増の要因です。
こうした中、Xでは「外食は高すぎる」「ステーキは家で焼くだけで安上がり」といった投稿が目立ちます。
あるユーザーは「いきなり!ステーキの閉店が悲しいけど、家で焼く方がコスパいい」とコメント。
消費者節約志向の高まりから、自宅ステーキへの関心が急上昇しているようです。
この流れは、コロナ禍以降の外食控えや物価高による生活防衛意識の延長とも言えます。
スーパーで買える安い牛肉の選び方
高級店のステーキは憧れですが、スーパーの安い牛肉でも美味しいステーキは作れます。
管理栄養士の服部里佳さんは、「安い肉でも部位選びと下ごしらえで十分美味しくなる」とアドバイスしています。
以下は、予算を抑えつつ美味しいステーキを作るための肉選びのポイントです。
- 部位は赤身中心:肩ロースやモモ肉は安価で赤身が多く、ステーキに適しています。脂身が多いバラ肉は硬くなりやすいので避けましょう。
- 豪州産を活用:米国産牛肉が高騰する中、豪州産は比較的安価で安定供給。スーパーで「オージービーフ」表示のものを選ぶとコスパが良いです。
- 厚さは1.5~2cm:薄すぎると焼きすぎて硬くなり、厚すぎると火が通りにくいため、適度な厚さを選びましょう。
スーパーの特売コーナーや夕方の値引き品を狙うのも節約のコツです。
安い牛肉を柔らかくする下ごしらえのコツ
安い牛肉は硬くなりがちですが、簡単な下ごしらえで柔らかくジューシーに仕上げられます。
セブンプレミアム公式サイトでは、マヨネーズを使った驚きの方法を紹介しています。
「牛肉の表面にマヨネーズを薄く塗って30分放置すると、酸と油分が筋繊維を柔らかくし、安い肉が高級肉のような食感に変わります」とのこと。
他にも、以下の下ごしらえが効果的です。
- 筋切り:肉の表面の筋を包丁で軽く切ると、縮みや硬さが防げます。
- 塩コショウで下味:焼く30分前に塩と黒コショウをまぶし、常温に戻すと味が染み込み、均等に火が通ります。
- 叩く:肉を軽く叩いて繊維をほぐすと、柔らかさがアップします。
高級店の味を再現する焼き方の秘訣
服部里佳さんは、「安い牛肉でもフライパンで焼き方を工夫すれば、ジューシーで柔らかいステーキに仕上がる」と述べています。
以下は、自宅で高級店の味を再現するステーキの焼き方です。
- フライパンを強火で予熱:煙が出るくらい熱してから油(サラダ油少量)を引きます。厚手のフライパンが理想です。
- 片面を2~3分焼く:肉を動かさず、表面に焼き色がつくまで焼き、裏返します。レアなら合計4~5分、ミディアムなら6~7分が目安。
- バターで風味付け:焼き終わり1分前にバター(5g程度)を加え、肉に絡めると高級店の香りが再現できます。
- アルミホイルで休ませる:焼き上がったらアルミホイルに包み、5分休ませると肉汁が落ち着き、ジューシーに。
焼き加減は好みに応じて調整可能。服部さんは「ミディアムは中心がほんのりピンクで、柔らかさと旨味のバランスが良い」とおすすめしています。
おすすめレシピ:自宅で簡単ガーリックステーキ
スーパーの安い牛肉で高級店の味を再現する、簡単なガーリックステーキのレシピをご紹介します。
材料(1人前):
- 牛モモ肉(ステーキ用、豪州産):150~200g
- 塩:小さじ1/4
- 黒コショウ:少々
- マヨネーズ:小さじ1
- にんにく(薄切り):1片
- バター:5g
- サラダ油:小さじ1
作り方:
- 牛肉にマヨネーズを薄く塗り、30分冷蔵庫で寝かせる。取り出して常温に戻し、塩コショウをまぶす。
- フライパンを強火で熱し、油を引いてにんにくを軽く炒める(香りが出たら取り出す)。
- 牛肉を入れ、片面2~3分焼き、裏返してさらに2~3分焼く。焼き終わり1分前にバターを加え、肉に絡める。
- 焼き上がったらアルミホイルに包み、5分休ませる。にんにくと共に皿に盛り、好みで醤油少々を垂らす。
このレシピは、豪州産牛肉の旨味を引き出し、ガーリックの風味で高級感を演出します。
さいごに
ステーキ店の倒産ラッシュは、輸入牛肉の高騰や円安という厳しい現実を映し出しています。
しかし、自宅ステーキのブームは、節約しながら美味しい食事を楽しむ新しいライフスタイルを示唆しています。
スーパーの安い牛肉でも、選び方や下ごしらえ、焼き方を工夫すれば、高級店の味わいを再現可能です。
ぜひこの記事のレシピを試して、ご自宅で贅沢なステーキタイムを楽しんでみてください。
物価高の時代だからこそ、賢く美味しい食卓を囲みましょう!