民放キー局系のBS5局が、2027年に超高画質のBS4K放送から撤退する方針を固めたことが報じられ、注目を集めています。
「次世代のテレビ」として期待された4K放送ですが、なぜ失敗に終わったのか、そして今後の4Kコンテンツはどうなるのか、共同通信の報道をもとに詳しく解説します。
※現時点で本件に関するインタビュー記事は確認できなかったため、共同通信の記事を基に作成します。
この記事のまとめ
- 民放5局(BS日テレ、BS朝日、BS-TBS、BSテレ東、BSフジ)が2027年にBS4K放送から撤退する方針を固めた。
- 失敗の主な原因は、開局以来の赤字拡大で、累積赤字は約300億円に達している。
- 4K放送の普及が進まず、視聴者に高画質の魅力が伝わりにくかった。
- 今後はTVerや独自のネット配信で4Kコンテンツを提供する方向を検討中。
なぜ民放5局のBS4K放送は失敗した?
民放キー局系のBS5局が、2027年にBS4K放送から撤退する方針を固めたと、共同通信が2025年9月8日に報じました(引用元:共同通信「【独自】民放5局、BS4K放送撤退へ 27年に、赤字続き」)。
2018年の開局以来、BS4K放送は超高画質を売りにしてきましたが、継続的な赤字が主な失敗の原因です。
5局(BS日テレ、BS朝日、BS-TBS、BSテレ東、BSフジ)の累積赤字は、衛星使用料などを含めて約300億円に膨らんでいます。
4K放送は「次世代のテレビ」として華々しくスタートしましたが、視聴者に画質の違いが伝わりにくく、期待された普及が進みませんでした。
各局は2K(ハイビジョン)と4Kのチャンネルを並行して運営していましたが、ほとんどの番組内容は同じで、4K専用の制作は一部に限られていました。
高コストな4K制作と衛星使用料が収益を圧迫し、経営的に維持が難しい状況に至ったのです。
総務省の放送事業者認定が2027年1月に期限切れを迎えるため、再認定を申請せず撤退する方針に転じました。
BS4K放送の現状と課題
BS4K放送は、高精細な映像を提供する一方で、運営には多額のコストがかかります。
衛星使用料や4K専用の制作費が大きな負担となり、収益を確保するのが困難でした。
視聴者側でも、4K対応テレビは普及しつつあるものの、2Kとの画質の違いを明確に感じる機会が少なかったとされています。
共同通信によると、5局が撤退すれば、BS4K放送はNHKと通販専門局の3チャンネルだけになります。
これにより、BS4K放送の存在感はさらに薄れる可能性があります。
今後の4Kコンテンツはどうなる?
民放5局は、BS4K放送の撤退後、4Kコンテンツの新たな展開を模索しています。
共同通信の報道では、動画配信サービス「TVer」を活用するか、独自のネット配信で4K番組を提供する方向で検討中とされています。
ネット配信は衛星放送に比べて運用コストが低いため、収益改善の有効な手段として期待されています。
TVerはすでに多くの視聴者に利用されており、4Kコンテンツの新たなプラットフォームとして適していると考えられます。
ただし、ネット配信に移行する場合、4K対応デバイスや高速なインターネット環境が必要となるため、視聴者の利便性が課題となるでしょう。
さいごに
民放5局のBS4K放送撤退は、放送業界が新たな時代に突入していることを象徴しています。
高画質を追求したBS4K放送でしたが、コストと普及の壁を越えられず、撤退という決断に至りました。
今後はネット配信を活用した4Kコンテンツの提供が期待されますが、視聴環境の整備が成功のカギとなるでしょう。
放送と配信の融合が進む中、どのような形で高画質コンテンツが私たちに届くのか、注目していきたいところです。

