京都府警がサングラスを導入した背景とは？威圧感と眼の保護を両立する現場の声は？

2025年4月26日、京都府警が5月から警察官のサングラス着用を認める方針を発表しました。

これまで「威圧感」を理由に見送られてきたサングラスですが、現場のニーズが高まり、ついに導入が決定しました。

紫外線対策や眼の保護が重視される一方、市民への印象も考慮する必要があります。

この記事では、京都府警がサングラスを導入した背景と、威圧感と眼の保護を両立させるための現場の声を詳しくご紹介します。

この記事のまとめ

京都府警がサングラスを導入した背景

京都府警がサングラスを導入した背景には、眼の保護と現場の強いニーズがあります。

京都新聞（2025年4月26日付）によると、京都府警は5月から屋外で活動する警察官にサングラスの着用を認める方針を決定しました。

主な目的は日差し対策で、紫外線による眼の健康被害を防ぐことです。

近年、紫外線量の増加が問題視されており、警察官が長時間屋外で活動する際のリスクが懸念されていました。

これまで京都府警は、「威圧感がある」との理由でサングラスの導入を見送ってきました。

しかし、現場の警察官からの声が高まり、導入に至ったとされています。

京都新聞の記事では、「現場の9割が求める声があった」と報じられており、警察官自身が眼の保護の必要性を強く感じていたことが分かります。

富山県警（2023年）や山口県警（2024年）など、他県でも同様の動きが見られ、全国的な警察のサングラス導入トレンドの一環とも言えます。

現場の警察官からは、眼の保護を重視する声が多く上がっていますが、威圧感への配慮も欠かせません。

京都新聞の報道によると、京都府警では市民と接する際にはサングラスを外すルールを設けることで、威圧感を軽減する運用が予定されています。

これは、市民とのコミュニケーションを円滑にするための配慮です。

他県の事例からも、現場の声や運用ルールが見えてきます。

たとえば、富山県警では2023年7月から交通警察官にサングラス着用を認めており、朝日新聞デジタルによると、交通指導課の松崎憲治さん（次席）は「健康被害や事故を防ぎ、違反をしっかり見ることに役立つ。現場の警察官からも歓迎する声が上がっている」とコメントしています。

このように、眼の保護が職務の精度向上に直結することが現場で実感されています。

一方、市民への印象については、慎重な運用が求められます。

長崎県警では2023年9月から地域警察官約1000人にサングラス着用を認めていますが、住民と話す際は原則としてサングラスを外すルールを設けています。

長崎県警の自動車警ら隊の長田泰次郎さん（巡査部長）は、「対向車の車体に日光が反射し、シートベルト着用の有無がわかりづらいこともある。

子どもたちにも『かっこいい』と思ってもらえれば」と語っており、眼の保護だけでなく市民との関係性にも配慮している様子が伺えます。

市民の反応は賛否両論です。

Xの投稿を見ると、サングラス導入に賛成する声が多く見られます。

たとえば、「警察に威圧感があったほうが犯罪抑止に繋がるからいいじゃん」との意見や、「目の保護が必要な人もいる、サングラス使用は当然自由だ」との声が上がっています。

一方で、「花粉症シーズンにマスクすると見た目がえらいことになりそう」と、見た目への懸念を示す意見もあります。

これらの反応から、市民の多くが眼の保護の必要性には理解を示しつつも、警察官の印象に対する懸念が残っていることが分かります。

今後の課題としては、威圧感を最小限に抑えるための運用ルールの徹底が挙げられます。

京都府警がどのようなデザイン基準や運用ルールを設けるのか、市民への周知も重要です。

警視庁では2024年8月からSPや機動隊員にサングラス着用を認めており、朝日新聞によると、「色つきや奇抜なフレームなどは認めない」としています。

京都府警も同様の基準を設ける可能性が高く、市民に受け入れられる形での導入が求められます。

京都府警のサングラス導入は、眼の保護という現場のニーズに応えつつ、威圧感とのバランスを取るための新たな一歩です。

市民とのコミュニケーションを重視した運用ルールが、導入の鍵となるでしょう。

全国の警察で同様の動きが進む中、京都府警の取り組みがどのように進展するのか注目です。

警察官の健康と市民の安全が両立する形での運用を期待したいですね。