元なでしこジャパンの司令塔、宮間あやさんが31歳で突然引退してから9年、2025年3月に日本サッカー協会(JFA)女子委員会委員長補佐に就任したニュースが話題を呼んでいます。
彼女の引退の真相と、なぜ今サッカー界の表舞台に戻ったのか、ファンの間では多くの疑問が浮かんでいます。
この記事では、東洋経済オンラインのインタビュー記事やX上の投稿を基に、宮間さんの引退理由と復帰の背景、そして女子サッカーへの影響を詳しく考察します。
- 宮間あやさんは2016年、理想とするサッカーが時代と合わなくなったと感じたため、31歳で突然引退。
- 引退後、喪失感と絶望の中で千葉県で会社を設立し、キッチンカー運営など新たな生活を模索。
- 2025年3月、JFA女子委員会委員長補佐に就任し、女子サッカーの未来を守るために復帰。
- インタビューでは、引退の背景に「ストイックな価値観」と「時代の変化のギャップ」を挙げ、復帰は「大切なものを守る」決意によるものと語る。
- 彼女の復帰は、WEリーグや女子サッカーの環境改善に新たな視点をもたらすと期待される。
なぜ宮間あやさんは突然引退したのか?
宮間あやさんは2016年、31歳という若さでサッカー界から突然姿を消しました。
東洋経済オンラインのインタビューで、彼女は引退の理由をこう語っています。「『自分が理想とするサッカーは、もうこの時代にはない』。そう確信した日にやめました。人間関係とか、チームとの関係は単なるきっかけに過ぎません」と述べ、時代の変化と自身の価値観のズレが主な原因だったと明かしています。
具体的には、「死ぬほど頑張らないと勝てない」「何かを犠牲にしなければ人を感動させることはできない」と信じていたストイックな姿勢が、ワークライフバランスを重視する現代の価値観と合わなくなったと感じたそうです。
2016年のリオデジャネイロ五輪最終予選での敗退や、所属チーム・岡山湯郷Belleでの不協和音も引退のきっかけとして挙げられますが、彼女は「それらは単なるきっかけ」と強調。
Xユーザー@J_football_xxxさんは、「空白の9年間と現在地が明らかに。宮間あやというサッカー求道者が、競技から離れ人生を再構築」と投稿し、彼女のストイックな姿勢が引退の背景にあると指摘しています。
引退会見や試合を行わなかったことも、彼女の「一度死んだ」と表現するほどの深い喪失感を物語っています。

引退後の宮間あやさんの生活と心境
引退後、宮間さんは「絶望でしかなかった」と振り返り、数カ月間は家に引きこもる日々が続いたと語ります。
「朝起きても予定がない。練習もない。目標もない」と、サッカー一色の生活から一転、何をしていいかわからない状態だったそうです。
サッカー映像すら見られなくなり、「頑張ることや何かに人生を懸けることがばからしい」と感じた時期もあったと明かしています。
2017年、宮間さんは地元・千葉県で会社を設立し、建築資材の卸売やハマグリの販売、キッチンカーでアイスクリームやカレーを売るなど、多様な活動に挑戦しました。
「自分に何ができるのか探しながら、最初の3〜4年はいろいろなことを細々とやりながら生活していました」と語り、徐々に「人間らしい生活」を取り戻していったそうです。
Xユーザー@sachinko931さんは、「サッカーは人生の縮図みたいなもの。サッカーにも、人生にも、間違いはないんです」との宮間さんの言葉を引用し、彼女の深い人生観に共感を示しています。

日本サッカー協会女子委員長補佐への復帰の理由
2025年3月、宮間さんがJFA女子委員会委員長補佐に就任したニュースは、多くのファンに驚きと期待をもたらしました。
東洋経済オンラインのインタビューでは、復帰の理由について「大切なものを守るために、自分はどうなってでもがんばりたい」と語っています。具体的に何を守りたいのかは明言されていませんが、Xユーザー@mataroviolaさんは「ほんとにすごい人だ。これからの彼女に期待しかない」と、彼女の復帰を歓迎しています。
宮間さんが長年訴えてきた「女子サッカーを『文化』にしたい」というビジョンが、復帰の背景にあると考えられます。
また、JFA新会長の宮本恒靖さんが「女子サッカーは伸びしろしかない」と語るインタビューで、宮間さんの名前を挙げ、引退後も彼女の影響力を高く評価していたことも、復帰の後押しになった可能性があります。
宮間さんは、数々のオファーを断り続けてきた中で、なぜこのタイミングで復帰を決めたのか。
その動機は、女子サッカーの未来や若い選手たちを守るための強い決意によるものだと推察されます。

女子サッカーへの影響と期待
宮間さんのJFA女子委員会委員長補佐就任は、女子サッカー界にどのような影響を与えるでしょうか。
彼女は2011年のワールドカップ優勝や2012年ロンドン五輪銀メダルなど、なでしこジャパンの黄金時代を支えたレジェンドです。
その経験と、「女子サッカーを文化にしたい」という情熱は、WEリーグの発足以降も課題とされる環境改善や選手育成に新たな視点をもたらすと期待されます。
Xユーザー@figo2009さんは、「時代や社会情勢の変化によって、自分の理想と現実が乖離することはあるだろう」と、宮間さんの言葉を引用し、彼女の復帰が時代の変化に対応する一歩になると示唆しています。
現時点で、宮間さんが具体的にどのような施策を進めるかは明らかではありませんが、彼女のストイックな姿勢と「誰かを喜ばせる」ためにサッカーをしてきた経験は、若い選手やサッカー界全体にポジティブな影響を与えるでしょう。
東洋経済オンラインの記事でも、彼女が「今の子どもたちも未来の日本を作っていく1人」と語り、若い世代への思いを強調しています。

さいごに
宮間あやさんの突然の引退は、理想と現実のギャップに悩んだ結果でしたが、9年間の模索を経て、彼女は再びサッカー界に戻ってきました。
JFA女子委員会委員長補佐として、女子サッカーの未来を守るための新たな挑戦が始まります。
彼女のストイックな姿勢と、誰かを喜ばせるために尽くしてきた情熱は、WEリーグやなでしこジャパンのさらなる飛躍につながるはずです。
ファンとして、宮間さんのこれからの活躍に期待しつつ、彼女が描く「女子サッカーの文化」を応援していきましょう!
