さくら水産の魚がイチバンはなぜ人気?新業態のメニューと店舗数の裏側を徹底解説

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さくら水産さんは、かつて「500円ランチ」で庶民の味方として愛され、全国に160店舗近くを展開した人気の海鮮居酒屋チェーンです。

しかし、物価高やコロナ禍などの影響で店舗数は11店舗にまで縮小しました。

そんな中、新業態「魚がイチバン」が注目を集め、好調な業績で再起の兆しを見せています。

この記事では、さくら水産の魚がイチバンがなぜ人気なのか、メニューや店舗数の変化の裏側を探ります。

この記事のまとめ
  • さくら水産の新業態「魚がイチバン」は、2023年から展開し、業績が好調です。
  • 人気の理由は、豊洲直送の新鮮な魚介や高品質なメニューへのシフトにあります。
  • 店舗数は最盛期の160から11に激減しましたが、新業態で一部店舗が復活しています。
  • 物価高や過去の安さのイメージが、さくら水産さんの課題となっています。

さくら水産の魚がイチバンはなぜ人気なのか

さくら水産の魚がイチバンが人気を集める理由は、品質重視の新業態への転換にあります。

東洋経済オンラインの記事によると、2023年からさくら水産さんの3店舗(九段靖国通り店、横浜日本大通り店、西新宿駅前店)を改装し、「魚がイチバン」としてリニューアルオープンしました。

業績は好調で、2019年比で九段靖国通り店は約150%、横浜日本大通り店は約130%、西新宿駅前店は約110%と、顕著な成長を見せています。


運営元のテラケンさんは、豊洲で当日朝に買い付けた旬の鮮魚を店内で加工調理し、高品質な海鮮を提供することに注力しています。

例えば、ランチメニューの「魚河岸お刺身5点盛り定食」(1480円)では、マグロ、カツオ、アイナメ、タイ、サーモン叩きなど、分厚くカットされた新鮮な切り身が楽しめ、生臭さを感じさせない品質が評価されています。

新業態「魚がイチバン」のメニューとは

魚がイチバンのメニューは、さくら水産さんの従来の激安路線から一転し、高付加価値を意識したラインナップです。

東洋経済オンラインの取材では、ランチメニューの最安値は「本日の焼き魚定食」「漁師の“まかない”漬け丼」「鶏の唐揚げ定食」で1100円、最高値は「魚河岸お刺身5点盛り定食」の1480円(すべて税込)と紹介されています。

夜の居酒屋業態では、寿司屋の卵焼き(438円)、おまかせ握り5種盛(878円)、海老カツ(548円)、魚河岸シーフードグラタン(658円)、日替わりのなめろうの青唐辛子和え(658円)など、品質重視の料理が並びます。

記事では「値段に見合ったクオリティ」と評価されていますが、かつての50円魚肉ソーセージや200円台の刺身のような価格の優位性は薄れた印象です。

店舗数の激減と新業態への移行の裏側

さくら水産さんの店舗数は、2010年の最盛期の160店舗近くから、2025年5月時点で11店舗(都内4店舗)にまで減少しました。

背景には、リーマンショックや働き方改革による宴会需要の減退、団塊世代の客離れ、コロナ禍の打撃があります。

さらに、物価や人件費の高騰で、赤字覚悟だった500円ランチは2021年に完全撤廃されました。

テラケン代表取締役の野田安秀さんは、「破格なブランドイメージが強烈だったゆえに、高付加価値を押し出す路線にシフトしても客足がついて来なかった」と振り返ります。

そこで、生き残りをかけて一部店舗を「魚がイチバン」に業態転換し、客単価を3200~3300円に引き上げる戦略を採用しています。

過去の安さのイメージと現在の課題

さくら水産さんは、2000年代前半から500円ランチで薄利多売を展開し、夜の客単価も1800~1900円に抑えていました。

しかし、東洋経済オンラインの取材で、営業部社員さんは「原価率は約50%、人件費は30%以上で、純利益は10%前後しか残らなかった。コロナ禍以降は赤字となった」と明かしています。

野田安秀さんは、「過去の‘安かろう悪かろう’のイメージが強烈で、消費者には企業努力が浸透しづらかった」と課題を指摘。

特にメインの年配男性客には、「50円の魚肉ソーセージ」や「500円ランチ」の安さの印象が根強く、高価格帯へのシフトが受け入れられにくい状況です。

さいごに

さくら水産の魚がイチバンは、豊洲直送の新鮮な魚介や高品質なメニューで人気を集め、さくら水産さんの再起を支えています。

店舗数は11店舗に減りましたが、新業態の好調な業績は希望の光です。

しかし、物価高や過去の激安イメージが足かせとなり、課題も残ります。

テラケンさんは品質向上と新業態で未来を描きますが、かつての庶民の味方を懐かしむ声も多い中、今後の展開に注目です。

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