大阪の人気温泉施設「スパワールド ホテル&リゾート」で、仮眠室が満室となり、床で寝転がる人々が続出する異様な光景が、X上で「毒ガステロ事件みたい」と話題になっています。
この混雑の背景には、2025年大阪・関西万博による宿泊需要の急増と、それに伴う宿泊施設の価格高騰があるのではないかと指摘されています。
本記事では、スパワールドの現状と、万博が引き起こす宿泊価格高騰の影響を、データや報道、Xの声を基に掘り下げます。
- スパワールドの仮眠室が満室で、床で寝る人が続出し、Xで「毒ガステロ事件みたい」と話題に。
- 大阪万博(2025年4月13日~10月13日)の開催で、大阪の宿泊施設の稼働率が80%超、価格が2~3倍に高騰。
- ビジネスホテルでも1泊2万円超、カプセルホテルでも2万円以上と、予算を抑えたい利用者がスパワールドに殺到。
- Xでは、万博によるホテル価格高騰が仮眠室混雑の要因との声が多数。
- 専門家は、万博の経済効果を認めつつ、宿泊需給の逼迫が地域全体に影響を及ぼすと指摘。
- インタビュー記事は見つからなかったが、報道やXの投稿から、スパワールドの混雑が万博の影響である可能性が高い。
スパワールドで仮眠室不足、床で寝る人々が続出
2025年5月18日、Xユーザー@jounalduvoleurさんが「スパワールド行ったら毒ガステロ事件みたいになってた」と投稿し、312.1万ビューを記録しました。
この投稿は、スパワールドの仮眠室が満室で、利用者が床に寝転がるほどの混雑を形容したものとみられます。
別のXユーザー@g6mo2さんは、「スパワールドはホテルがついているが貧乏人は泊まれないので仮眠室で寝るのだ!ただ最近は万博のせいでホテルの価格が高騰しているから仮眠室民が増え過ぎて溢れて床で寝っ転がる人が増えたのだ!!!!!」と投稿し、万博による宿泊価格高騰が仮眠室の混雑を引き起こしていると指摘しています。

スパワールドは、24時間営業の温泉施設として知られ、深夜料金を含め約3,000円で仮眠室を利用し翌朝まで滞在可能です。
しかし、過去のレビューでは「仮眠室の環境が劣悪で、ほとんど眠れなかった」との声もあり、快適さに課題があります。
今回の「床寝」現象は、仮眠室の収容能力を超える利用者が押し寄せた結果と考えられます。

大阪万博による宿泊価格の高騰:データと背景
2025年4月13日から10月13日まで開催中の大阪・関西万博は、150カ国・25国際機関が参加し、テーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を掲げる大規模イベントです。
万博の影響で、大阪の宿泊施設は需給逼迫の状況にあります。
以下に、価格高騰の具体的なデータと背景をまとめます。
宿泊価格の急上昇
- 日本経済新聞(2025年4月16日)によると、ゴールデンウィーク期間中、大阪市内のアパホテル26店舗は4月19日から5月4日まで満室を見込み、週末の客室単価は約2万円で、2024年比で4割上昇しました。ビジネスホテルでも1泊2万円超が標準化しています。
- 読売新聞(2025年5月4日)では、カプセルホテルでも1泊2万円を超える事例が報告され、フェリーを宿泊代替とする安価なプランが登場していると伝えています。
- 毎日新聞(2025年4月11日)は、家族4人で1泊10万円に達する高級ホテルの事例を挙げ、価格高騰が顕著だと報じています。
- Yahoo!ニュース(2025年4月5日)によると、大阪府内の宿泊施設稼働率は全国トップの80%超で、宿泊費が2~3倍に高騰し、「宿泊難民」が兵庫県など近隣へ流れる状況です。

需要急増の要因
万博は、国内外から推定2,820万人の来場者を見込んでいます。
訪日外国人(インバウンド)の急増と、万博に合わせたUSJや観光地訪問の需要が重なり、宿泊施設の予約が急増しました。
日本経済新聞(2025年3月13日)によると、万博開幕1カ月前の3月時点で、ホテル予約は前年比2倍超に達し、外資系ホテルの開業ラッシュも進んでいます。
しかし、読売新聞(2025年3月22日)は、人手不足や施設の供給制約から、ホテルが客室供給を増やせない状況を指摘。
稼働率80%超でも予約枠を「出し惜しみ」する傾向があり、需給逼迫が価格高騰を加速させています。

スパワールドへの影響
高騰するホテル価格に対し、スパワールドの仮眠室は低価格(約3,000円)で滞在可能なため、予算を抑えたい旅行者や地元民の受け皿となっています。Xユーザー
@yoideaさんは、「万博開催に伴い大阪のホテルが高騰していると聞いて…十三なら手頃な値段(1万円くらい)でまともな部屋がありました」と投稿し、価格高騰による代替宿泊地の模索を報告しています。

スパワールドも同様に、ホテル代を節約したい層の需要が集中し、仮眠室のキャパシティを超えた可能性があります。

専門家の見解と経済効果
宿泊価格高騰について、専門家の意見も報じられています。
note.comのYUKIさんは、「大阪万博を目前に控え、国内外のホテル事業者が関西に注目。高い需要予測と外資系ホテルの戦略的進出意図がある」と分析。早期予約や平日利用が混雑回避の鍵だとアドバイスしています。
また、関西テレビ放送は、大阪のホテル価格上昇率が東京を上回り、兵庫県が宿泊の「穴場」として注目されると報じ、万博の経済効果が近隣地域にも波及していると評価しています。
一方、大阪府知事の吉村洋文さんは、Xで「万博前にホテル不足…大阪だけではカバーしきれない、関西全体で対応」と述べ、宿泊価格高騰と稼働率80%超の状況を認めつつ、関西全体での経済効果を期待しています。
ただし、Xユーザー@haidori18さんは、「なんで誰も来ない万博でホテルが足りなくなるんや?」と疑問を呈し、万博の入場券売れ行き不振と宿泊需要のギャップに懐疑的な声を上げています。

スパワールドの現状と課題
スパワールドは、2023年7月に「SPAWORLD HOTEL&RESORT」としてリニューアルし、新館客室を増設しましたが、仮眠室の収容人数は限られています。
過去のブログでは、「スパワールドに泊まってみたら、寝る環境が劣悪で眠れなかった」との感想があり、混雑時の快適さは課題です。
一方で、「スパワールド行く時は必ず仮眠室で一泊します。一人でも十分楽しめる」との肯定的な声もあり、利用者の評価は分かれています。
今回の「床寝」現象は、万博による宿泊需要の急増が、低価格施設にまで波及した結果と考えられます。
スパワールドが今後、仮眠室の増設や環境改善に取り組むかどうかが、混雑緩和のカギとなりそうです。

さいごに
スパワールドの仮眠室不足と「毒ガステロ事件みたい」と形容された混雑は、大阪万博による宿泊価格高騰の影響を象徴しています。
ビジネスホテルで1泊2万円超、カプセルホテルでも同額という状況下で、低価格のスパワールドに需要が集中し、収容能力を超える事態に至ったようです。
万博は大阪・関西の経済に大きな効果をもたらす一方、宿泊需給の逼迫は観光客や地元民に新たな課題を突きつけています。
万博期間中の大阪を訪れる方は、早めの予約や近隣地域の宿泊検討が賢明です。
スパワールドの今後の対応にも注目が集まります。
