2025年6月3日、プロ野球界のレジェンド、長嶋茂雄さんが肺炎のため89歳で亡くなりました。
この訃報を受け、長男である長嶋一茂さんが過去に「相続放棄」を公言していたことが再び注目を集めています。
長嶋茂雄さんの遺産問題や、長嶋一茂さんと家族間の確執が背景にあるとされる中、なぜこのような決断に至ったのでしょうか。
本記事では、インタビュー記事や報道を基に、その理由と長嶋家の複雑な家族関係について詳しく探ります。
- 長嶋一茂さんが長嶋茂雄さんの財産放棄を宣言した背景には、家族間の確執が影響しています。
- 長嶋一茂さんは父・長嶋茂雄さんや妹・長島三奈さんと10年以上会っていないと公言し、絶縁状態にあると報じられています。
- 2009年の「長嶋茂雄」商標権を巡るトラブルが、家族関係悪化の大きな要因とされています。
- 長嶋一茂さんの経済的成功により、遺産への依存がないことも相続放棄の理由と考えられます。
- SNSでは遺産争いや家族関係への関心が高まり、賛否両論の声が上がっています。
長嶋一茂が財産放棄を宣言した理由はなぜ?
長嶋一茂さんが長嶋茂雄さんの財産放棄を公言した背景には、複雑な家族関係と経済的独立が深く関わっています。
2021年11月25日発売の雑誌『ゲーテ』(幻冬舎)でのエッセーにおいて、長嶋一茂さんは「父とは、もう13年会っていない」「生きているうちに父と会うことは、もう二度とないだろう」と述べ、父・長嶋茂雄さんとの絶縁状態を明かしました。
この発言は、長嶋一茂さんが家族との関係を断ち、遺産相続にも関与しない姿勢を示すものでした。
さらに、日刊ゲンダイの報道によると、長嶋一茂さんは不動産や株式投資で成功を収め、経済的に困窮していないことが強調されています。
たとえば、東京・麻布十番で会員制バーを経営した経験(1年で閉店)や、ハワイの別荘を所有するなど、経済的基盤がしっかりしているため、遺産に頼る必要がないとされています。
この経済的独立が、相続放棄を宣言する一因となったと考えられます。
また、週刊文春の2024年8月7日号では、長嶋茂雄さんが総額20億円に迫る資産を持ち、新財団を設立していたことが報じられました。
この財団を支える妹・長島三奈さんとの関係性が、遺産の行方にも影響を与えている可能性があります。
長嶋一茂さんが相続放棄を公言したのは、こうした家族内の資産管理や役割分担とも関連しているかもしれません。

長嶋茂雄の遺産問題と家族間の確執
長嶋茂雄さんの遺産問題は、家族間の確執と密接に結びついています。
特に、長嶋一茂さんと妹・長島三奈さんの間で2009年に起きた「長嶋茂雄」商標権を巡るトラブルが、関係悪化の大きな引き金となりました。
このトラブルは、長嶋一茂さんが運営する「ナガシマ企画」と、長島三奈さんが関わる「オフィスエヌ」が、長嶋茂雄さんの肖像権や商品化権を巡って対立したものです。
最終的に、2010年3月に「ナガシマ企画」は商標登録を破棄し、長嶋一茂さんは長嶋茂雄さんの名前を利用した活動から距離を置くようになりました。
この商標権問題は、長嶋一茂さんと長島三奈さんの確執を公にしただけでなく、長嶋家全体の断絶を象徴する出来事でした。
長嶋一茂さんは、2015年の東京地裁での名誉棄損訴訟(週刊新潮の記事を巡る訴訟)で、「もともと長嶋家はバラバラです」と証言し、家族6人(長嶋茂雄さん、妻・亜希子さん、長嶋一茂さん、長女・有希さん、長島三奈さん、次男・正興さん)で旅行や食事をしたことがないと明かしました。
この発言は、長嶋家の家族関係が長年にわたり希薄であったことを示しています。
さらに、2007年に長嶋茂雄さんの妻・亜希子さんが心不全で亡くなった後、家族関係はさらに複雑化しました。
長嶋一茂さんは母・亜希子さんに近く、彼女の死後、長嶋茂雄さんの世話を叔母が担うようになったことで、家族内の力関係が変化したとされています。
長島三奈さんや他の兄弟が叔母側についた一方、長嶋一茂さんは孤立する形となり、確執が深まったと報じられています。

長嶋一茂と長嶋茂雄の絶縁状態の背景
長嶋一茂さんと長嶋茂雄さんの絶縁状態は、個人的なエピソードにも裏付けられています。
2025年4月3日放送のTBS「まさかの一丁目一番地」では、長嶋一茂さんが1996年のプロ野球引退時を振り返り、父・長嶋茂雄さん(当時巨人監督)から実家で戦力外通告を受けたことを明かしました。
「父親が自宅に僕のことを呼んで、『一茂はもう来年の戦力には構想として入ってないから』ってだけで、『はい、分かりました』って帰ってきた。
家にいたの1、2分」と語り、父子の会話が極めて希薄だったことを示しました。
また、長嶋一茂さんは長嶋茂雄さんの思い出の品(トロフィーやグッズ)を無断で売却したとされる報道もあり、これが父子関係のさらなる悪化を招いた可能性があります。
Yahoo!知恵袋の投稿では、2009年の商標権トラブル以降、長嶋一茂さんと長嶋茂雄さんが「13年会っていない」との情報が共有され、絶縁状態が続いていたとされています。

SNSでの反応と遺産争いへの懸念
長嶋茂雄さんの訃報後、X上では長嶋一茂さんの相続放棄や家族関係に対する議論が活発化しました。
あるユーザーは「長嶋茂雄さん死去、SNSで『遺産争い』心配の声も 一茂さんが口にした『放棄』って生前にできるの?」と投稿し、遺産問題への関心を示しました。
別のユーザーは「一茂がテレビで宣言してもダメ 違う形でトラブル起きると思うがな?」と、相続放棄が新たな問題を引き起こす可能性を指摘しました。
一方で、「もう一茂は独り立ちしているので残る3人の弟妹たちの為の行為だから下衆には判らなくて結構」と、長嶋一茂さんの決断を支持する声もありました。
しかし、長嶋茂雄さんの訃報直後に遺産問題が取り上げられたことに対し、「亡くなった当日にこんな記事出すな」「明日まで我慢できなかったのか」とタイミングを批判する意見も見られました。

さいごに
長嶋一茂さんが長嶋茂雄さんの財産放棄を宣言した理由は、経済的独立と家族間の深い確執に根ざしています。
2009年の商標権トラブルや母・亜希子さんの死後、長嶋一茂さんは父や妹・長島三奈さんを含む家族と距離を置き、13年以上会っていないと公言しました。
長嶋茂雄さんの20億円ともされる遺産を巡る問題は、家族の断絶を象徴する一方、SNSでは賛否両論を巻き起こしています。
長嶋茂雄さんの功績を称える中で、家族間の複雑な関係が注目されるのは皮肉な現実ですが、こうした議論を通じて、故人の遺志や家族のあり方を改めて考えるきっかけとなるかもしれません。
