日本郵便のフリーランス法違反とはどういうこと?何が問題なのかを徹底解説!

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この記事では、日本郵便がフリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)に違反した疑いがある事例について、事実に基づいて詳しく解説します。公正取引委員会の調査が進む中、なぜこのような事態になったのかを整理してお伝えします。

この記事のまとめ

  • 日本郵便は、フリーランス法で義務付けられた取引条件の文面明示を怠った疑いがあり、本社と13支社で計380件(223人分)の違反疑いが社内調査で判明しました。
  • 違反の内容は、主に研修講師などの業務委託で、業務内容・報酬額・支払期日などを書面やメールで事前に明示していなかった点です。
  • 法の施行は2024年11月で、発注事業者のパワーバランスを是正し、フリーランスの保護を目的としています。
  • 日本郵便は社内マニュアルの分かりにくさと周知不足を原因とし、再発防止策としてマニュアル改訂(2026年2月予定)を進めています。
  • 公正取引委員会が全国の郵便局を含む調査を開始し、2024年施行以降で最大規模の事案となる可能性があります。
  • 林芳正総務相は「大変遺憾」と述べ、法令順守の徹底を監督すると表明しました。

フリーランス法とはどんな法律か

フリーランス法は、正式名称を「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」といい、2024年11月1日に施行されました。この法律は、企業などの発注事業者がフリーランス(組織に属さず個人で働く特定受託事業者)に業務を委託する際のルールを定めています。

主な義務として、発注時に以下の取引条件を文書(書面やメールなど)で明示することが求められます。

  • 業務の内容や遂行期間
  • 報酬の額や計算方法
  • 支払期日

これにより、口頭だけの約束によるトラブルを防ぎ、フリーランスが不利な条件を押し付けられるのを防ぐのが目的です。また、ハラスメント防止や就業環境の整備なども盛り込まれています。公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省が管轄を分担して運用しています。

この法律の背景には、フリーランスの増加と、発注側との力関係の格差があります。従来、下請法などで守られていた取引の適正化を、個人事業主にも広げた点が特徴です。

日本郵便で何が起きたのか 違反疑いの詳細

日本郵便では、2025年9月から10月にかけて、本社と全国13支社を対象にフリーランス法への対応状況を社内調査しました。その結果、フリーランス223人に対する計380件の業務委託で、取引条件の明示がなされていなかったことが判明しました。

内訳は本社で23件、全国13支社で357件です。主な業務は外部講師による研修などです。具体的に、業務内容、報酬額、支払期日などの重要な条件が、文書やメールで事前に示されていませんでした。

日本郵便の社内マニュアルでは、「フリーランスを除き、予算50万円未満の軽微な取引は契約事務を省略できる」と記載されていました。しかし、このルールを担当者が誤ってフリーランスにも適用してしまった事例が多数あったようです。マニュアルの表現が分かりにくく、法令や社内ルールの周知徹底が不十分だったことが原因とされています。

日本郵便は、この調査結果を認め、関係者に謝罪しました。また、既に本社と支社では全ての取引で条件明示を徹底する運用に切り替え、郵便局でも変更を予定しています。

なぜこれが問題なのか フリーランス保護の観点から

フリーランス法の明示義務を怠ると、フリーランス側が不利な立場に置かれるリスクが高まります。例えば、報酬額や支払期日が曖昧なまま作業を始めると、後で条件変更を強いられたり、支払いが遅れたりするトラブルが発生しやすくなります。

日本郵便の場合、全国に約2万ある郵便局では、印刷物の制作、工作教室の講師、地域イベントの司会など、日常的にフリーランスと取引が行われています。本社・支社だけの調査で380件もの不備が見つかったため、郵便局を含めると違反件数はさらに増える可能性があります。

公正取引委員会は、事案の規模が大きく、全国に現場が広がっている点を重視して調査を開始しました。2024年施行以降で最大規模の違反事案となる恐れがあり、違反が認定されれば、改善命令や再発防止を求める勧告が出される見込みです。

日本郵便の対応と再発防止策

日本郵便は、社内ルール自体は法令に適合させていたものの、内容や表現が分かりにくかったこと、周知徹底が不十分だったと説明しています。声明では、関係者に謝罪し、再発防止に取り組む姿勢を示しました。

具体的な対策として、2026年2月にマニュアルを改訂する予定です。また、公正取引委員会へも連絡済みで、調査に協力しています。

社会的な反応と総務相の発言

この問題に対し、林芳正総務相は2025年12月16日の閣議後記者会見で、次のように述べました。

「大変遺憾だ。再発防止に向けた取り組みなどを注視し、法令順守が徹底されるよう監督していく」

日本郵便は総務省の所管企業であるため、監督官庁として強い懸念が示された形です。報道各社でも広く取り上げられ、巨大企業での法令順守の課題が浮き彫りになりました。

さいごに

日本郵便のフリーランス法違反疑いは、単なる事務手続きのミスではなく、フリーランスの保護を目的とした新法の浸透がまだ不十分であることを示しています。全国規模の組織でこうした不備が多数発生した背景には、現場への周知徹底の難しさがあります。

今後、公正取引委員会の調査結果次第で勧告などの措置が取られる可能性が高く、日本郵便は全社的な対応を急ぐ必要があります。フリーランスとして働く人々にとっては、取引の透明化が進むきっかけになるかもしれません。法令順守は企業にとって必須の責任です。この事例を教訓に、より公正な取引環境が広がることを期待します。

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