アメリカでTOTOのウォシュレット(温水洗浄便座)が急激に売れている理由が気になっている方は多いと思います。
日本では長年当たり前の存在だったウォシュレットですが、米国ではこれまで普及が遅れていました。しかし、2020年代に入ってから販売が急増し、2025年現在もその勢いは続いています。
本記事では、最新のニュースやTOTOの公式発表を基に、急増の主な理由と米国市場の現状を詳しく解説します。
この記事のまとめ
- 主な理由1:新型コロナ禍でのトイレットペーパー不足がきっかけとなり、ウォシュレットの衛生性とトイレットペーパー削減効果が口コミで急速に広がった。
- 主な理由2:SNSやインフルエンサーによる口コミ、AmazonやCostcoなどのEC・小売チャネルの拡大で認知度が向上した。
- 主な理由3:米国での販売台数が過去20年で20倍以上に増加し、2025年11月時点で世界累計販売台数が7000万台を突破した。
- TOTOの米国市場動向:米州事業売上高を2031年までに2025年比4割増の1000億円を目指し、ジョージア州に新工場を建設。現地生産も検討中。
- 今後の展望:普及率はまだ約2.5〜3%程度で伸びしろが大きく、2027年までに販売台数を倍増させる目標を維持している。
ウォシュレットがアメリカで急増した主な理由
アメリカでのウォシュレット販売が急増した最大のきっかけは、2020年の新型コロナ禍です。
パンデミック初期にトイレットペーパーが全国的に品薄になり、多くの人が「トイレットペーパーを使わない選択肢」を求めるようになりました。
TOTOのウォシュレットは温水で洗浄するため、トイレットペーパーの使用量を大幅に減らせ、衛生面でも優れていると評価されました。
TOTO田村信也社長は東洋経済オンラインのインタビュー(2025年7月)で、次のように述べています。
「ウォシュレットの知名度を上げる施策が進んできていたところに、コロナ禍でトイレットペーパー不足が起こり、ウォシュレットの存在が口コミで一気に広まった。」
この効果は2020年以降も続き、販売台数は右肩上がりを続けています。
日本経済新聞(2025年8月)によると、米国でのウォシュレット販売は過去20年で20倍以上に急増しました。
口コミとSNSの影響が大きい
パンデミック以前は、ウォシュレットの認知度は低く、広告も難航していました。
2007年にタイムズスクエアで掲出した広告が「裸の臀部」を連想させるとして反発を招いた過去もあります。
しかし、2010年代後半からインフルエンサーのSNS投稿が増え、口コミが広がり始めました。
さらに、2016年にAmazonで販売を開始、2019年にはCostcoでも取り扱いが始まったことで、一般家庭への浸透が加速しました。
これらのEC・量販店チャネルが、商品の入手しやすさを高め、購入のハードルを下げています。
環境意識の高まりも後押し
ウォシュレットは温水洗浄と温風乾燥機能により、トイレットペーパーの使用を減らせます。
環境負荷の低減を重視するアメリカの消費者に支持されています。
TOTOは「一度使えば手放せなくなる」と強調しており、実際のユーザー満足度が高い点も急増の要因です。
TOTOの米国市場動向(2025年最新)
2025年現在、TOTOの米国事業は好調を維持しています。
2025年11月、ウォシュレットの世界累計販売台数が7000万台を突破しました(読売新聞2025年12月報道)。
これは2022年8月の6000万台からわずか3年3か月での達成で、1000万台単位の積み上げでは過去最速です。
特に米国での伸びが顕著で、世界全体の普及を加速させています。
売上高目標と投資戦略
TOTOは2031年3月期までに米州事業の売上高を2025年比4割増の約1000億円に引き上げる目標を掲げています。
そのため、ジョージア州に約30年ぶりとなる新工場を建設し、衛生陶器の生産能力を5割向上させました。
現在はアジアからの輸入が中心ですが、関税リスクを考慮して米国やメキシコでの現地生産も検討しています。
田村信也社長は日本経済新聞(2025年8月)で、「米国事業を伸ばすために、ウォシュレットの米国生産も検討することになるだろう」と語っています。
販売チャネルと普及率の現状
米国でのウォシュレット普及率はまだ約2.5〜3%程度ですが、伸びしろは非常に大きいです。
TOTOはEC、小売店、建材店を強化し、2027年末までに販売台数を倍増させる計画です。
また、ショールームを現在の100店舗から300店舗に拡大する方針も発表しています。
アメリカ人の本音は?読者コメントから見えるウォシュレット人気の実態
2025年12月9日に公開された読売新聞の記事に対するコメントを分析すると、読者の反応は非常にポジティブです。
全体の約8割以上が好意的な意見で、共感や「なるほど」の数が多い点からも、ウォシュレットの魅力に対する理解が深まっていることがわかります。
特に目立つのは「一度使ったら手放せない」という体験談です。
多くのコメントで「日本に来てウォシュレットを使ってから、普通のトイレが不衛生に感じるようになった」「海外旅行で日本のトイレが恋しくなる」という声が繰り返し見られます。
これにより、米国での急増は単なる一時的なブームではなく、実際に使った人の満足度の高さが口コミを加速させていることが裏付けられます。
一方で、少数ながら「設置の難しさ」や「水質による故障の懸念」といった指摘もありますが、こうした声は批判というより「もっと普及してほしい」という願いに近いニュアンスです。
日本企業が技術と実用性で勝負できる分野で成功していることに喜びを感じ、「世界に広まってほしい」「TOTOの頑張りが嬉しい」といった応援コメントが多数を占めています。
このコメント群から、ウォシュレットの米国人気は「衛生・快適さの革命」として受け止められており、TOTOの努力が正しく評価されていることが伺えます。
まだ普及率が低い米国市場では、今後もこうしたユーザー体験の共有がさらなる拡大を後押しするでしょう。
ウォシュレットの魅力と今後の可能性
ウォシュレットの人気の理由は、単なる「清潔さ」だけではありません。
温水洗浄、温風乾燥、暖房便座、自動開閉などの機能が日常の快適さを大きく向上させます。
米国では高級志向の富裕層や、環境意識の高い層を中心に支持を集めています。
TOTOはウォシュレットを海外市場開拓のキーアイテムと位置づけ、便器や水栓金具の販売にもつなげています。
米国市場がさらに拡大すれば、TOTO全体の成長をけん引する存在になるでしょう。
さいごに
アメリカでのウォシュレット急増は、コロナ禍というきっかけから始まりましたが、今では口コミ、EC拡大、環境意識の高まりが持続的な成長を支えています。
2025年現在も販売は好調で、TOTOは現地生産や工場投資を通じてさらに市場を強化していく方針です。
まだ普及率は低いため、今後ますます広がっていく可能性が高いと言えます。
ウォシュレットをまだ使ったことがない方は、ぜひ一度体験してみてください。きっと「もう手放せない」と思うはずです。

