なぜ最近のスキー場でコース外事故が相次ぐのか?カナダ人女性死亡事件と最近の類似事例の共通点

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最近のスキー場でコース外事故が相次いでいる背景には、訪日外国人観光客の急増と、日本の深いパウダースノーへの憧れが大きく影響しています。特に、スキー場の管理区域外や立入禁止エリアへの安易な侵入が、道迷いや転落などの深刻な事故を引き起こしています。

カナダ人女性・アシュリー ケイ バーニスさん(39)の死亡事故は、その象徴的な事例です。この事故を起点に、最近の類似事例を振り返りながら、なぜこうした事故が増えているのかを事実に基づいて解説します。

この記事のまとめ

  • 訪日外国人観光客の増加により、スキー場でのコース外滑走が急増し、遭難事故が相次いでいます。
  • 主な原因は「他人の滑走跡につられて安易にコース外へ入る」「地形や危険性の認識不足」です。
  • 2026年シーズンに入り、新潟県や長野県、北海道などで外国人中心のコース外遭難が頻発しています。
  • カナダ人女性の事故では、滝つぼ転落により外傷性血気胸で死亡が確認されました。
  • 警察やスキー場は、多言語での注意喚起や装備確認を強化していますが、根本的な防止が課題です。
  • コース外は管理外で救助が難しく、二次被害のリスクも伴います。

コース外事故が増加する主な理由

スキー場でのコース外事故が最近相次いでいるのは、主に以下の要因が絡み合っているからです。

まず、訪日外国人観光客の急増です。日本のパウダースノーは世界的に評価が高く、特に中国や台湾、アメリカ、カナダからのスキーヤー・スノーボーダーが増えています。北海道や長野県では、バックカントリー(管理区域外の雪山滑走)関連の遭難で外国人が多くを占め、北海道では2026年1月上旬の3週間で29人の遭難者のうち約9割が外国人でした。

次に、安易なコース外侵入の背景です。多くの事例で「誰かが滑った跡があったから、行けると思った」という証言が共通しています。スキー場内の非圧雪エリアや立入禁止区域に他人のシュプール(滑走跡)が見えると、魅力的に感じて入ってしまうケースが目立ちます。しかし、これらのエリアは雪崩の危険、地形の急変、木々や岩の隠れた障害物が多く、道迷いや転倒・衝突が起きやすいのです。

また、技術や装備への過信も問題です。国籍を問わず、バックカントリーの準備不足(ビーコン、スコップ、プローブの携行なし、天候確認の怠り)が原因の半数以上を占めています。スキー場内でもコース外は管理外のため、パトロールの救助が及ばず、警察・消防の出動となり、時間と労力がかかります。

警察や専門家の指摘では、「スキー場から安易に区域外へ入ったことによる道迷い」「立木衝突や転倒」が主な原因です。これらが重なり、2026年シーズンに入ってから特に新潟県や長野県で事故が集中しています。

カナダ人女性・アシュリー ケイ バーニスさんの事故詳細

2026年2月1日、新潟県南魚沼市の八海山スキー場で起きた事故です。アシュリーさんはカナダ国籍の政府機関職員で、友人と日本旅行中でした。

午後、コース外をスノーボードで滑走中に滝つぼへ転落。他のコース外滑走者(外国人)からスキー場経由で通報があり、消防が午後3時半頃に動き出しました。現場到着は午後6時前で、アシュリーさんは意識不明の状態でした。

救助活動は難航し、午後9時40分頃にようやく救助・搬送されましたが、病院で死亡が確認されました。死因は外傷性血気胸です。この事故現場付近では、同スキー場で1月25日に中国籍男性ら6人がコース外で一時遭難、1月29日には東京都の20代男性がコース外滑走で遭難するなど、類似事例が続いていました。警察は「コース外滑走が常態化している可能性がある」と指摘し、立ち入り禁止を強く呼びかけています。

最近の類似事例と共通点

カナダ人女性の事故と共通する最近の事例をいくつか挙げます。これらはすべてコース外滑走が起点です。

  • 2026年1月、長野県内でバックカントリー遭難が6件9人(全員外国人)、うち1人死亡・1人行方不明。白馬村周辺でもアメリカ国籍男性(33)が滝の下に落ち死亡する事故が発生しました。
  • 同月、新潟県八海山スキー場では中国人・台湾籍の男性6人がコース外で道迷い、一時遭難。中国籍男性らによる「他人の跡につられた」パターンが繰り返されています。
  • 北海道では1月上旬にバックカントリー遭難29人(うち26人が外国人)。中国人男性がコース外で道迷い、ヘリコプター救助される事例も複数ありました。
  • 福島県のネコマ マウンテンでは2025年12月、スノーボーダーがコース外で樹木衝突、心損傷で死亡。

共通点は以下の通りです。

  • 外国人観光客の割合が高い。
  • 「他人の滑走跡につられて」コース外へ入る。
  • 非圧雪・管理外エリアでの道迷い、転落、衝突。
  • 救助が遅れやすく、二次被害(救助隊の危険)のリスクが高い。

これらの事例から、安易なコース外侵入が悲劇を招くパターンが明らかになっています。

防止策と注意点

警察・スキー場は対策を強化しています。長野県や新潟県では、多言語チラシ配布、装備確認の呼びかけ、看板設置が進んでいます。北海道警もヘリ救助の実例を公開し、注意を促しています。

個人レベルでは、コース外滑走を避けることが最優先です。どうしてもバックカントリーを楽しむ場合は、ガイド付きツアー利用、適切な装備携行、天候・雪崩情報の確認が不可欠です。スキー場内でもロープや看板を無視せず、管理区域を守りましょう。

さいごに

最近のコース外事故の増加は、訪日観光の回復と雪質の魅力がもたらした副作用と言えます。カナダ人女性の悲劇をはじめ、多くの事例が「安易な一歩」の危険性を教えてくれています。楽しいスキー・スノーボードのためにも、ルールを守り、安全第一で冬のレジャーを楽しみましょう。命に関わるリスクを過小評価せず、事前の準備と判断が大切です。

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