2025年6月17日深夜に放送されたテレビアニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』第11話「アルファ殺したち」は、クライマックスに向けて物語が加速する中、TM NETWORKの名曲「BEYOND THE TIME(メビウスの宇宙を越えて)」が挿入歌として流れたことで、ガンダムファンを大いに驚かせました。
この曲は、1988年公開の『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の主題歌として知られ、アムロ・レイとシャア・アズナブルの宿命の対決を象徴する楽曲です。
なぜ『ジークアクス』11話でこの曲が起用されたのか、その背景と『逆襲のシャア』との関連性を、公式情報やファンの反応をもとに考察します。
インタビュー記事が見つかれば、その内容も引用しながら、物語の深層に迫ります。
- 『ジークアクス』11話で「BEYOND THE TIME」が挿入歌としてサプライズ起用され、視聴者に強い印象を与えた。
- 「BEYOND THE TIME」は『逆襲のシャア』の主題歌であり、アムロとシャアの対決を象徴する楽曲。
- 歌詞の「メビウスの輪」や「繰り返す罪」は、ジークアクスのループする世界線やシャアの運命とリンク。
- 庵野秀明氏の関与が、両作品のテーマや演出のつながりを示唆。
- 2025 Versionの配信リリースが、楽曲の再評価と物語への注目を高めた。
ジークアクス11話でBEYOND THE TIMEが使われた背景
『ジークアクス』第11話「アルファ殺したち」のエンディングで、「BEYOND THE TIME(メビウスの宇宙を越えて)」が流れた瞬間、視聴者は驚きと感動に包まれました。
この楽曲は、TM NETWORKが1988年に『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の主題歌として制作したもので、映画のクライマックスであるアムロとシャアの戦いを彩る名曲です。
『ジークアクス』でこの曲が起用された背景には、物語のテーマや演出意図が深く関わっていると考えられます。
公式情報によると、『ジークアクス』はスタジオカラーとサンライズが手掛ける新たなガンダムシリーズで、監督は鶴巻和哉さんが務めています。
物語は、ループする世界線や「シャロンの薔薇(エルメス)」を通じて、シャアが助かる可能性を模索するララァの視点が描かれています。
特に第11話では、シロウズがシャア・アズナブルであると判明し、マチュとニャアンの戦い、そして謎のガンダムの登場が物語の核心に迫る展開となりました。
このタイミングで「BEYOND THE TIME」が流れたのは、単なるファンサービスではなく、物語のテーマを強調する意図があったと推測されます。
残念ながら、今回の起用に関する監督やスタッフの直接的なインタビュー記事は見つかりませんでした。
しかし、Xでのファンの反応からは、この選曲が『ジークアクス』の物語と『逆襲のシャア』のテーマを結びつける重要な役割を果たしたことが伺えます。
たとえば、Xの投稿では、「『BEYOND THE TIME』の歌詞がジークアクスの『何度やり直してもシャアがアムロに殺されてしまう』展開に刺さる」との声があり、楽曲の歌詞と物語のリンクを指摘する意見が多く見られました。

「BEYOND THE TIME」と逆襲のシャアのテーマとの関連性
「BEYOND THE TIME」は、『逆襲のシャア』の主題歌として、アムロとシャアの宿命的な対決と、ニュータイプの理想を巡る葛藤を表現しています。
歌詞には「メビウスの輪から抜け出せなくて いくつもの罪を繰り返す」というフレーズがあり、ループする運命や繰り返される悲劇を象徴しています。
このテーマは、『ジークアクス』の物語と密接にリンクしています。
『ジークアクス』では、「シャロンの薔薇」がララァの乗っていたエルメスであり、彼女がシャアを救うために世界線をループしていることが明かされています。
この設定は、『逆襲のシャア』のラストでアムロとシャアが緑色の光に包まれ、アクシズを押し返すシーンを彷彿とさせます。
Xの投稿でも、「逆シャアのラストは、隕石を押し返そうとしたアムロとシャアが、緑色のキラキラに包みこまれて……」と、両作品のつながりを指摘する声がありました。
「BEYOND THE TIME」の起用は、こうしたループや運命のテーマを視聴者に強く印象づけるための演出だったと考えられます。
さらに、『逆襲のシャア』のプロデューサーである内田健二さんは、楽曲について「とても現代的なフィーリングを持っていて、覚えやすい素敵な楽曲に満足しています」と評しており、時代を超えて愛されるその普遍性が『ジークアクス』での再起用につながった可能性があります。

庵野秀明の関与とガイナックスの影響
『ジークアクス』と『逆襲のシャア』の関連性を考える上で、庵野秀明さんの存在は無視できません。
庵野さんは『逆襲のシャア』の原画を担当し、ガイナックス(現スタジオカラー)の一員として作品に関わっていました。
Xの投稿では、「BEYOND THE TIMEが流れたのは、逆シャアに庵野秀明氏が関わっているから」との考察があり、両作品のクリエイティブなつながりを示唆しています。
『ジークアクス』の監督である鶴巻和哉さんもスタジオカラー所属であり、庵野さんの影響を受けた演出やテーマが作品に反映されている可能性があります。
特に、『ジークアクス』の過剰な情報量や展開の速さは、ガイナックス作品に見られる「やりすぎ感」や「濃密な物語」が特徴的です。
Xの投稿では、「ジークアクス11話はDAICONのOPムービーやアニパロのような過剰な思い入れの追体験」との声があり、ガイナックスの作風が『逆assarのシャア』の要素と融合していると感じるファンが多いようです。

2025 Versionの配信とファンの反応
『ジークアクス』11話の放送に合わせて、「BEYOND THE TIME」の「-2025 Version-」および「-2025 Short Edit-」が2025年6月19日0時より配信開始されました。
配信ジャケットには、1988年のオリジナルリリース時に使用された梅津泰臣さんによるアムロとシャアのイラストが採用され、ファンのノスタルジーをさらに刺激しました。
Xでは、「HDDレコーダーで『ジークアクス』11話の次に『逆襲のシャア』が並んで良い感じ」との投稿もあり、両作品の連続性を視聴者が強く意識していることがわかります。
ファンの反応は熱狂的で、「BEYOND THE TIMEのイントロが流れた瞬間に爆笑した」「ジークアクスがこの曲に繋がるストーリーだったとは」と、驚きと興奮の声が多数寄せられました。
これらの反応から、楽曲の起用が単なる引用を超え、物語のテーマや視聴者の感情に深い影響を与えたことが伺えます。

さいごに
『ジークアクス』11話での「BEYOND THE TIME」の起用は、単なるファンサービスではなく、『逆襲のシャア』のテーマであるループする運命やニュータイプの葛藤を強調する重要な演出でした。
シャアやララァ、アムロといったキャラクターたちの物語が、異なる世界線で再び交錯する様子は、ガンダムシリーズの歴史とファンの情熱を繋ぐ一つの象徴と言えるでしょう。
インタビュー記事は見つかりませんでしたが、公式情報やファンの考察を通じて、両作品の深いつながりを感じることができました。
最終回を控え、『ジークアクス』がどのように『逆襲のシャア』の遺産を継承し、新たな物語を紡ぐのか、引き続き注目していきたいです。
