2026年2月9日、ソニーは衝撃的な発表を行いました。ブルーレイディスクレコーダー全機種の出荷を2026年2月以降順次終了すると告知し、「後継機種はございません」と明記したのです。Blu-ray規格の生みの親であり、長年日本市場をリードしてきたソニーの撤退は、多くのファンを驚かせました。本記事では、その本当の理由と、ストリーミング時代がもたらした構造的な影響を徹底的に解説します。
この記事のまとめ
- ソニーは2026年2月9日、ブルーレイディスクレコーダー全機種の出荷終了を発表、後継機種は一切なし。
- 最大の原因は動画配信サービスの普及と見逃し配信増加による「録画需要の大幅減少」。
- 市場全体でBDレコーダー出荷台数はピーク時の約1/10に縮小している。
- ソニーはBlu-ray Disc規格の中心企業だったが、時代変化に対応した事業判断を行った。
- 今後はストリーミングサービス・HDD録画・クラウド録画が主流になると予想される。
ソニーがブルーレイディスクレコーダー全機種を出荷終了した主な理由
ソニーが公式に発表した理由は明確です。
「動画配信サービスの普及や見逃し配信コンテンツの増加といった影響により、レコーダーによる録画需要が大きく減少しているという市場環境や、今後の市場の成長性を鑑み」
この一文に、すべてが凝縮されています。
2026年現在、Netflix、Amazon Prime Video、Disney+、TVer、U-NEXTなどの配信サービスが日常生活に完全に浸透しました。特に見逃し配信の充実が決定的でした。かつては「録画しないと見られない」番組が、今では放送終了後すぐに配信されるのが当たり前になっています。これにより、物理的な録画メディアへのニーズが急激に低下したのです。
ストリーミング時代が引き起こした本当の影響
ストリーミングサービスの爆発的普及は、単なる「便利になった」というレベルを超えています。総務省の調査によると、平日におけるテレビ録画実施率は2024年に15.1%まで低下(2020年から4ポイント減)しました。
特に若い世代では「録画」という行為自体が希少化しています。リアルタイム視聴ではなく、好きな時間に高画質で視聴できるサブスクリプションが圧倒的に支持を集めているのです。また、4K・8K放送の普及により、ディスク1枚あたりの容量不足や価格の高さがネックになるケースも増えました。
録画需要の構造的な変化
需要減少は一時的なものではありません。構造的な変化です。
- 見逃し配信の充実(TVerの全国展開)
- クラウド録画サービスの台頭(一部有料プラン)
- テレビ本体の大容量HDD内蔵化とCMスキップ機能の進化
- 家族構成の変化(単身世帯増加)による録画機会の減少
これらが複合的に作用し、ブルーレイディスクレコーダー市場を根本から変えてしまいました。
ソニーの歴史的役割と事業戦略の転換
ソニーはBlu-ray Discの最大の立役者でした。1998年に青紫色レーザー実証、2003年に世界初の民生用BDレコーダー「BDZ-S77」を発売。以降、20年以上にわたり高画質録画文化を支えてきました。
しかし、市場規模が2011年のピーク(約679万台)から2025年には約62万台(約1/10)にまで縮小した今、ソニーは「成長の見込みがない」と判断したのです。これは決して投げやりではなく、冷静な事業判断と言えるでしょう。プレーヤー部門は継続する方針も、その証拠です。
さいごに
ソニーのブルーレイディスクレコーダー全機種出荷終了は、ひとつの時代の終わりを象徴しています。ストリーミング時代の本当の影響は「便利さの獲得」と同時に、「物理メディアで残す文化の喪失」でもありました。
これからは視聴スタイルが大きく変わります。配信サービスをメインに据え、大切な作品だけを4K Ultra HD Blu-rayでコレクションするハイブリッド型が、新しいスタンダードになるかもしれません。
長年ソニーのレコーダーを使ってきた方々、そしてBlu-rayを愛してきたすべての人に、心から感謝を伝えたいと思います。ありがとう、そして新しい視聴の時代へ。

