マイル修行とは、航空会社のマイレージプログラムで上級会員資格を得るために、短期間に大量のフライトを繰り返す行為です。ANAのスーパーフライヤーズカード(SFC)やJALのJALグローバルクラブ(JGC)を目指す人が多く、2026年現在も注目されています。しかし、この修行が地元住民の生活を圧迫したり、現場の負担を増大させたりするとして、なぜ迷惑と批判されるのかが問題になっています。この記事では、最新の事例や関係者の声を基に、その実態を詳しく解説します。
この記事のまとめ
- マイル修行とは、上級会員特典を得るための集中搭乗行為です。
- 離島路線を圧迫し、住民の通院・通学に深刻な影響を与えています。
- 上級会員増加でラウンジ混雑や特典価値低下などの弊害が生じています。
- CAや社員からは、横暴な要求や運用負担が迷惑だと指摘されています。
- 2026年のJALキャンペーンで多良間島の問題が顕在化しました。
- 航空会社は収入源として一部歓迎する一方、現場のストレスが増大しています。
マイル修行って何?基本的な仕組みと目的
マイル修行とは、航空会社のマイレージプログラムで上級会員になるために、必要なポイントや搭乗回数を短期間で稼ぐ行為です。ANAではプレミアムポイント(PP)、JALではFLY ON ポイント(FOP)やライフステータスポイント(LSP)を貯めます。
上級会員になると、優先搭乗、ラウンジ利用、手荷物優先、座席アップグレードなどの特典が生涯(または長期間)受けられます。特にANAのSFCやJALのJGCは、一度取得すればカード保有で維持可能で、人気を集めています。
修行の方法は、短距離路線を何度も往復する「タッチ修行」や、効率の良い国際線ルートを使うものが主流です。2026年現在、ANAは5万PPでSFC入会が可能ですが、JALは2024年の制度変更でLSP通算1500ポイントが必要になり、短期間修行が難しくなっています。
なぜ迷惑と批判されるのか:主な理由
マイル修行が迷惑とされる最大の理由は、地元住民の生活路線を圧迫することです。特に離島路線で顕著です。
多良間島の実例:住民生活への直撃
2026年1月、沖縄の多良間島(宮古島-多良間路線)で深刻な問題が発生しました。琉球エアーコミューター(RAC、JALグループ)の便が連日満席になり、島民が予約できなくなりました。原因はJALのマイル2倍キャンペーンとマイル修行の増加です。
沖縄タイムスによると、多良間村民は通学、通院、仕事にこの便を頼っていますが、修行僧が到着後35分で折り返す「タッチ」利用で座席を占有。1月18日の便では50席中島民が15人しか乗れなかった事例もあります。多良間村職員は「マイル修行に加えて、1月13日からJAL(RAC)のマイル2倍キャンペーンが始まったことで、島民が予約が難しく、島民が乗れない事態が生じています」と述べています。
村は県や航空会社に改善を要請。RACは2月12~15日と28日に臨時増便を発表しましたが、村長の伊良皆光夫さんは「増便も『マイル修行』に利用されないか不安だ」と懸念を語っています。J-CASTニュースでは、島民が「多良間島民が泣いている!」と訴え、通院できないケースが複数報告されています。
この路線は1日2往復のみで、飛行時間25分。修行僧にとって効率が良く、経済貢献ゼロの座席占有が住民の怒りを買っています。
他の路線や全体への影響
離島以外でも、予約争奪戦が激化。一般客が不利になり、遅延リスクが増します。また、無駄なフライトが環境負荷を高め、CO2排出の観点からも批判されています。
上級会員増加の弊害
修行の増加で上級会員が急増し、特典の希薄化が進んでいます。
ラウンジの混雑が常態化し、座席不足で快適さが失われています。優先搭乗のメリットも薄れ、好席争奪戦が発生。本来のビジネス利用者が不満を抱きます。
特典航空券の入手が難しくなり、プログラム全体の魅力が低下。2026年現在、ANAは運賃革命(アマデウス移行)を控え、修行戦略が変わる可能性がありますが、依然としてフライト重視の制度が修行を助長しています。
CAや航空会社社員の本音
現場の声は厳しいです。Merkmalの記事で、現役社員が「迷惑です」と明言。「最前列に座らせろ」などの横暴要求が業務を混乱させ、他の乗客サービスを遅らせるケースがあります。
修行僧の過酷スケジュールで体調不良時の対応負担も増大。コロナ禍の「闇修行」では、不要不急移動として非難されました。社員は収入源として歓迎しつつ、ストレスが蓄積しています。
これらの声から、修行が現場のモチベーション低下を招いていることがわかります。
さいごに
マイル修行は上級会員の魅力的な特典を目指す個人活動ですが、2026年の多良間島事例のように、地元住民や現場に大きな迷惑をかけています。上級会員増加の弊害とCAの本音から、制度の見直しが急務です。
航空会社は収入と住民生活のバランスを考慮し、持続可能なプログラムを構築すべきです。修行をする人も、周囲への配慮を忘れず、皆が快適に空を楽しめる環境を守りましょう。

