はじめに
大阪府では、4月から始まる私立高校の授業料無償化制度の影響で、府内公立高の半数近い70校が定員割れとなる事態になっています。
府教育庁の担当者は、「私立人気が高まることは予想されていたが、まさかこれほどまでとは…」と危機感を募らせている、とのこと。
一方で、定員割れの公立高校が増えることで、公立高校に進みやすくなるのでは?と喜んでいる受験生も多いのではないでしょうか?
では、実際、定員割れした公立高校の倍率はどうなるのでしょうか?
大阪府の定員割れ高校の落ちる確率は?
倍率が定員数に対して1倍未満に満たないケース(定員割れ)の場合、計算上は全員が合格できることになります。
ただし、注意が必要なのは、高校が「足切り点数」を設定している場合、成績が著しく悪い受験生は落ちる可能性があります。つまり、必ずしも全員が合格するとは限りません。
よっぽど点数が悪くなければ落ちることはないと思いますが、油断は大敵です。
定員割れした高校といっても、受験にあたっては、しっかり準備をして挑みましょうね!
大阪府の定員割れ公立高校。何が問題?
大阪府の公立高校の半数以上が定員割れ、というニュースがあり、確かにこれまでと比べてそうした定員割れの高校には入りやすくなった、という言い方もできますが、一方で大阪府の場合は注意が必要です。
なぜなら、大阪府では「大阪府立学校条例」により、3年連続で定員割れした府立高校は統廃合の対象となってしまうからです。
つまり、せっかく合格して入学しても、その高校そのものが廃校になってしまう可能性があるのです。
あるいは、自分の卒業した高校が無くなってしまう、ということもありそうです。寂しいことですね。
実際に「大阪府立学校条例」が制定された2012年からこれまでに府立高校と大阪市立高校あわせて17校が廃校となる見通しです。
公立高校の一部が廃校となることで、近くに公立高校が存在しない地域なども出るようになるかも知れません。
府堺にある高校は、どうしても入学者が少なるなる傾向にあり、地理的な条件によっても影響がありそうですね。
これからの大阪府の高校生たちは、「大阪府立学校条例」による高校の統廃合や、授業料無償化となった私立高校の募集動向などに注意しながら、ご自身の進路を検討していく必要がありそうですね!
さいごに
大阪府では私立高校の授業料の無償化に舵を切ったことで、公立高校の統廃合はさらに進むことになるでしょう。
私立高校の授業料の無償化が将来もずっと維持されるのかどうか、という点も心配です。万が一、途中でルールが変わった時、すでに公立高校の受け皿は大きく減少してしまっていることなども心配です。
「大阪府立学校条例」が制定されてから10年以上が経とうとしていますが、いよいよ条例の影響が出てくる時期に差し掛かってきました。
今後の動向について目が離せないですね!