はじめに
アイスランドで火山性の地震が頻発し、道路が陥没大規模噴火の恐れが出てきたとニュースになっています。
道路に亀裂が入り、白い蒸気のようなものが噴出したり、空気中の二酸化硫黄の濃度が上昇するなど、明らかに危険な兆候が見えてきています。
14日午前0時からの12時間で700回の地震が観測され、南西部の町では、4000人近くの人々が町の外へ避難しました。
実はアイスランドでは、2010年にも大規模な火山噴火が発生し、ヨーロッパの空を火山灰が覆い、各地の空港で10万便以上が欠航したことがあります。
今回は、2010年に発生したアイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル火山の噴火について調べてみました。
2010年に発生したエイヤフィヤトラヨークトル火山の噴火
まずはアイスランドの位置の確認です。
アイスランドは、北大西洋に浮かぶ島なんですね。面積は10万3000㎢なので、およそ韓国と同じくらいの広さです。
2010年に噴火したエイヤフィヤトラヨークトル火山は、このアイスランドの南部にある氷河です。
「エイヤフィヤトラヨークトル」が「島の山の氷河」というアイスランド語に由来しています。
2009年の年末から地震活動が始まり、2010年3月20日まで徐々に強さが増していきました。
火山噴火としては比較的小規模でしたが、2010年4月14日から噴火が始まり、2010年4月15日から20日にかけてヨーロッパの空域の大部分を灰雲が覆いました。
その結果、ヨーロッパ上空の航空便が大変な規模でキャンセルされ、第二次世界大戦以降、最もひどい航空運行の混乱を引き起こしたのです。
また、この噴火により、氷河の一部が溶解し、2度の大規模な洪水が発生。800人の住民が避難しました。
その後、噴火は2010年10月まで続き、再び噴火するかも知れないものの、表向きの噴火は終わったと判断されました。
さいごに
2023年11月16日現在、ニュースでは首都レイキャビクの南西あたりで噴火の傾向が見られているようです。
この場所は、エイヤフィヤトラヨークトル火山の東に150kmほどの場所です。
専門家は、今回は2010年に起きたときほどの爆発的な噴火になる可能性は低いという見方を示しているそうですが、アイスランド政府は、「生命や財産などに脅威を及ぼす可能性が差し迫っている」として、警戒度を緊急事態宣言に相当する「緊急フェーズ」に引き上げて注意を呼びかけているそうです。
大惨事にならないことを祈っております。