はじめに
この記事は2022年10月6日の23時ごろに書いています。
たった今、今年のノーベル文学賞をフランスの作家アニー・エルノーが受賞したことが発表されました。
このアニー・エルノーは「オートフィクション」の作家として知られているそうですが、この耳慣れない「オートフィクション」って何でしょうか?
本記事では、「オートフィクション」について調べてみました。
オートフィクションとは
オートフィクションとは、自伝的なフィクションのことで、20世紀に登場した文学ジャンルのひとつです。
自伝のように、作者が語りてとなり自分自身の人生を語りますが、同時に自伝よりももっと小説化された形式となっており、時には登場人物の名前が変えられたりすることがあります。
一言でいえば、作者自身の人生の物語と、そこで経験された出来事を探求した虚構の物語が混ざり合った形式の文学ジャンルとなります。
ノーベル文学賞のアニー・エルノーはどんな作家?
アニー・エルノー(1940年1月~)はフランスの作家で、1974年に最初の作品『空っぽの箪笥』を発表しました。
1984年には自伝小説『場所』でルノードー賞を、2008年にはフランス語賞を、2017年にはマルグリット・ユルスナール賞を受賞しています。
その著書のほとんどが自伝小説で、子供時代、結婚、出産、子育て、晩年の両親などを描いています。
邦訳されている作品には次のものがあります。
『シンプルな情熱』堀茂樹訳、早川書房、1993年
『場所』堀茂樹訳、早川書房、1993年
『ある女』堀茂樹訳、早川書房、1993年
『凍りついた女』堀茂樹訳、早川書房、1995年
『戸外の日記』堀茂樹訳、早川書房、1996年
『嫉妬』堀茂樹訳、早川書房、2004年
日本のオートフィクション作品には何があるの?
日本には昔から「私小説」というジャンルがありますが、この「オートフィクション」はそれとはまた少し違う概念のようです。
また、小説家の金原ひとみさんは「オートフィクション」というタイトルの小説を発表しています。
まとめ
「オートフィクション」という言葉にひかれて、とっさに記事を作成しました。
今年のノーベル文学賞をアニー・エルノーが受賞したことで、彼女の作品の邦訳が広く読まれるようになることで、今後、日本でも「オートフィクション」というジャンルの小説が書かれることになるかも知れませんね。